前高ニュース

今月の前高

中澤君、群馬イノベーションアワード(GIA)2019で大賞受賞!

  本校2年の中澤陽(たいよう)君が、127日(土)にグリーンドーム前橋で行われた起業家発掘プロジェクト「群馬イノベーションアワード(GIA)2019」において、最高賞の大賞に輝きました。7回目の今回は428件の応募があり、当日は1次、2次審査を通過したファイナリスト16組が登壇し、それぞれが熱い思いのこもったプレゼンテーションを行いました。

 そのなかで中澤君は情報通信活用技術(ICT)を活用し、飼育中の子豚が親豚に押しつぶされてしまう圧死を防ぐシステム「ferkel saven(ファーケル・セブン)」を提案し、大賞を受賞しました。飼育者の心理的な負担や経済的な損失を軽減し、群馬県養豚業の発展につなげたいとの思いから考えたとのことです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




     プレゼンの様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 






 山本一太群馬県知事より表彰

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

        



 全部門の入賞者とともに

インドネシア教育視察団が来校

10月29日(火)、インドネシア・バンドン地区の高等学校長ら教育関係者39名(通訳、旅行社、群馬県観光物産課、群馬県観光物産国際協会を含む)が本校に来校しました。

当日は、授業参観(1年コミュニケーション英語Ⅰ)、本校生徒(1年生18名)と昼食を食べながらの英語での懇談、本校教員との意見交換などを行いました。

また、上毛新聞の取材も受け、10月30日(水)の上毛新聞に記事や写真が掲載されました。

AFS留学生を受入

 AFSの年間プログラム生として他校に留学している留学生2名が、異地域体験プログラムとして、10月29日(火)から11月1日(金)の4日間、本校での学校生活を体験しました。

 留学生は1年4組、6組に1人ずつ受け入れてもらいました。本校生は、すぐに留学生と打ち解け、英語を駆使してお互いの国の文化について意見交換するなど交流を深めました。留学生は、授業や行事にも積極的に参加し、前高での生活を満喫しました。

(写真は、1年の学年競技会の様子。留学生も綱引きに参加し、見事優勝しました。)

Oxbridge研修2019報告⑥

◆現地第6日目:318日(月)

<ケンブリッジ大学学生とのセッション:「エンパワーメント・プログラム」>






<最終プレゼンでの上位評価者>


<ケンブリッジ生からのプレゼン>



<ケンブリッジ生とのディベイト!>












<感謝のコメント>






以下、現地六日目の報告です。

 いよいよOxbridge研修最終日、もちろん生徒たちは遅れることなく、朝800分に食事会場に集合しました。現地でのプログラムは正味5日間ではありましたが、緊張のなか到着したBerkshire College、そして歴史とそのスケールに圧倒されたロンドン市内見学、我々ですら一週間以上前の出来事に感じるほどに、中身の濃い5日間であったのでしょう。そして、体調不良者なく、元気に最終日を迎えられたこと、すべてのプログラムに全員が臨めたことは、本当に何よりでした。

昨日晩のミーティングを受けてか、カフェテリアではグループリーダーへはもちろん、一般の学生へアタックする姿も見られ、個々に「やり残さない」の実践が始まっていたようです。

 

さて、朝900分、「エンパワーメント・プログラム」後半(二日目)のスタート前、新たなケンブリッジ大学生の紹介がありました。公共政策を学ぶ、イギリス出身のJacobMr)、実は事前の情報なく急な参加であったのですが、もちろん人数が増えることに何の文句も問題もありません。自己紹介ののちグループの一つに加わり、早速にセッションが始められました。

 

午前のセッションでは「リーダー像」をテーマに意見交換を実施、それぞれに研修を通して見えたリーダー像、あるいは自分の目標とする人物、そして本プログラムでリードしてくれる学生らをまさにロールモデルに、個々の考えを発表しました。色眼鏡的な見方が入っているかもしれませんが、昨日より全体的にぐっと熱を帯び、それぞれのグループでのセッションにも前のめり感を感じます。個々に、最終日への思いをもって臨んでいることは間違いないのでしょう。

 

セッションの最後は一人ずつのプレゼンテーションです。アドバイスを受けた構成方法、抑揚や間の取り方、効果的なジェスチャーなど、印象に残るような発表テクニックをそれぞれに活かしながら、発表が行われました。ケンブリッジ生を前に、そして27名の仲間を前に、当然かなりの緊張をしていた生徒も少なくなかったですが、その内容には、過去の自分と今の自分、そして将来へ、と本プログラムを経験したからこそ見えてきたであろう、自分自身へ思いやメッセージが込められており、いずれも聞きごたえのある素晴らしいものでした。

 

夕食を終えると、いよいよ最後のセッションです。生徒たちの一生懸命な取組みと、ひたむきな姿勢を受け、学生からもリアクションの意味と生徒らの将来へのエールを込めて、全員からプレゼンテーションをいただきました。急な依頼でしたので、口頭にて数分程度で十分、発表の仕方はもちろん、個々のゴール設定とそのためのアクションをうかがえるだけでも生徒たちには間違いなく大きな刺激に・・と思っていましたが、その想定をはるかに超えるものでした。おそらくは15分ほどしかなかったであろう休憩時間のなかで、『My Journey』を共通テーマに作られたスライド資料(まさか15分で・・と驚くような仕上がり、情報挿入)を使い、自らのバックグラウンド、幼少期及び高校時代への言及からケンブリッジへの経緯、そして研究や学びに対する今の思いと将来のゴール、とその明確かつ志高いメッセージに、強烈なインパクトを受けたことは言うまでもありません。学生らからのコメント(生徒のプレゼンに対して)にもありましたが、プレゼン時に最も大事なことの一つである「自信」、いずれの学生からも当然感じられるものでしたが、発表の慣れ(回数的な)のような表面的なものではなく、これまで志高く相当な努力で自分の道を切りひらいてきた経験からの自信なのであろうと感じました。

 

そして、もう一つ本当に最後のプログラムが行われました。何と生徒たち自らが直談判をして設定することができた「ディベイト」です。ケンブリッジ生とのディベイトなど、これ以上ない経験となることは間違いないでしょうが、単に思い出だけでは意味がありません、本気で論破する気持ちで臨むことを全員の共有として行いました。数名の生徒は、なんと先日買ったばかりの「Oxford」のスウェットを着用、その気概が伺われました(笑)。テーマは、高校における「男女共学システム」の是非、についてです。前高生27名対ケンブリッジ生5名という圧倒的な不均衡(不平等)のもとスタートすると、反対派となった生徒たちから早速の陳述がなされ、それに対してケンブリッジ生の即座の返し、当然理路整然と伝えられる根拠に生徒たちは押されつつもさらに次の陳述、そして徐々に高まる前高生の一体感、これまでで一番のチームワークであったかもしれません。もう手を挙げることに、意見を伝えることに臆している様子などはほとんど見られません。40分程度という制限のなかではチャレンジ、またケンブリッジ生らにとっては経験をさせてあげたい、程度の認識であったかもしれませんが、それでも夢のような時間を過ごすことができたこと、何よりは自分自身の思いとアクションで最後のクロージングにふさわしい機会をつくることができたこと、終わった後の満足げな表情から伺うには十分でした。学生との別れを惜しみながら、全てのプログラムが終了となりました。

 

いよいよ明日、帰国の途につきます。「生き様研修」としてどれだけの成果があったのかは、現時点では分かりませんし、多くの生徒が、恐らくは全員が課題を抱えて帰るのだと思います。しかし、課題や後悔であったにしても、本プログラムに参加でき、そして参加しただけでなく個々にチャレンジしたからこそ見えた、突きつけられた課題であると思いますので、間違いなく大きな価値があることでしょう。明日朝515分、全員が無事に集まることを祈ります。

Oxbridge研修2019報告⑤

◆現地第5日目:317日(日)

<ケンブリッジ大学学生とのセッション:「エンパワーメント・プログラム」>












<ケンブリッジ大学学生とのセッション:ディベート>









<ミーティングの様子>






以下、現地五日目の報告です。

 朝850分、本日も全員元気に食事会場に集合(もちろん遅刻はありません)。本日日曜日は、通常より1時間遅い9時にカフェテリアはオープン。当然おなかをすかせた生徒たち、その無言の圧力がカフェスタッフにも伝わったのでしょう、3分ほど早く誘導してくれました。さらに、午前のクラス開始は930分、昨日に続いて正味20分という理不尽極まりない状況にも文句を言わず、まるでホテルで提供されるかのようなイングリッシュ・ブレックファスト(
スクランブル・エッグ、目玉焼き、ベーコン、ソーセージ、焼いたトマトとマッシュルーム等・・・前半に比べると豪華にすら感じます。)もしっかり味わえなかったでしょう、まさにかきこむように食べ終えると、後半二日間のハイライトとなる「エンパワーメント・プログラム」へと臨みました。

 

教室で待っていてくれたケンブリッジ大学の学生たち、本日も1名のキャンセルが伝えられていましたが、早速に代わりの学生手配が間に合い、予定通りの5名が来てくれたのは本当に良かったです。

 

さて、準備を整えた生徒たちが席に着き、学生リーダー同士の簡単なブリーフィングを終えるとすぐに、セッションはスタート。5名の学生(HogaiMaximilianMaxEmily、そして昨日も来てくれたDanielMaggie)からの軽快な自己紹介と二日間の目的共有に、生徒たちの気運も高まり、この3日間で得た成果の一つなのでしょうか、英語スピーカー風のぎこちないリアクションを返す様子がまた微笑ましいものでした。

 アメリカ出身で英文学を専攻するHodaiMs)、ドイツ出身で心理学を学ぶ
Maximilian(通称Max /Mr)、で国際政治を学ぶMaggieMs)は中国出身、そして数学と物理を学ぶDanielMr)と考古学を学ぶEmilyMs)はともにイギリスの出身です。Hodaiは元小中レベルの教師の経験もあり、生徒へのわかりやすい投げかけ、アテンションを引く話ぶりは抜群で、彼女を中心に、しかし都度パートを担当するリーダーはローテーションしつつ、午前のセッションが進められていきました。誰が担当しても、あるいは急にふられてもすぐに場の流れや雰囲気を汲んで対応、適応できる力、関心を引く話題提供、注意を引き寄せる話ぶり、グループ内で意見をまとめ誘導する力、そして笑いをしっかり交えるセンス、あまりに自然に進められるため生徒たちは感じていないかもしれませんが、このような“振る舞い”にこそ、リーダー像を見てほしい、考えてほしいと強く感じます。

 

 1245分からの昼食(45分程度)をはさみ17時まで、終始スピーキングトレーニングを軸に、プレゼンの構成指導、力強く伝える方法やコツ、そして実践的なディスカッションや随時なげかけられる質問、そしてアウトプットを繰り返しつつ、その熱気は徐々に高まっていたように思います。夕食後のセッション(1時間)では、ディベートの実践。本日一番、もしかするとイギリスに来て最も頭をフル回転させたのではないでしょうか、多くの生徒が考えや理由を(論理的に)伝えきれず、まさにもがく姿、しかし一方でチーム全体が協力してのめり込んでいる様子は、輝いていました(表現おかしいかもしれません、とても生き生き、そして真剣にということを言いたく・・)。

 

 また、前半では将来の目標(数年先の短期的なもので、かつ具体的に)について、その達成プロセスをテーマに各自短い原稿()を作成しました。最終的にはこれの発表へと持っていくながれです。最終発表で伝える内容が、この二日間のセッションを通してさらに肉付けされたり、あるいはより明確に、イギリスで学んだ、経験した色々な思いが加味されて骨太なプレゼンになることでしょう。

 

 出身や専攻、かれらのバックグラウンド同様、個性豊かな5名の学生たちとの二日間、終えればわずかな時間であったと感じられるかもしれませんが、間違いなく密度の濃い、多くのものを得る(正確には獲りに行くでしょうか)時間になるはずです。帰国後につなげるために、生徒たちが出し惜しみなくやり切ってくれること期待します。

 

尚、夕食後の学生との最終セッションを終え、本日のあるいは本日までの振返りを実施しました。基本生徒たちが自由に、しかし「生き様研修」として有意義に使う時間ということで冒頭、「明日がプログラム最終日、学生に感謝の気持ち(スピーチ)と小さなプレゼントを送ろう、では誰か?」と2年生二人からの投げかけに、半数近く(少し言い過ぎかもしれませんが、そのくらいの勢い)が挙手。最終的にはジャンケンで決めたようです。

 

 その後に、研修の振返りを実施。しかし、反省ではなく、明日につなげる前向きなコメントにしたい、ということを事前の共有として進められました。研修での学びを絶対に生かさなくてはいけないこと、ここで得た自信、ゲストの方々から得た貴重なアドバイスを糧に・・などのコメントが続きました。前向きな、が前提でしたので、その通りの進行でしたが、コメントが続いていくにつれて、いくつか印象的な言及がありました。「最初の二日間、自分は研修としてもリーダーとしても逃げていた~中略~この研修に多くの後輩を参加させたい。自分たちはどうすべきか(帰国後)も考えるべきだ」、「正直前に出る人たちを冷ややかな目で見る自分がいた。しかし、その自分が27人のなかで本当に小さく、力がなかったこと、痛感している・・・」、そして「自分は前半まるで空気と同じだった。悔しい思いが多いが、明日は絶対にやり尽くす」、「27人で来ている研修の意義、これも大きな財産。終わっても影響しあい、つながっていたい」。もちろん、前向きなコメントを述べてくれた生徒は「これからこそが・・」という強い思いをもってのコメントであること承知ですが、やはり自分に向き合い勇気を出して伝えてくれたこのようなコメントには我々もぐっときます。

 

 上記に書ききれませんが、明らかに何かを変えようという、あるいはこのままでは・・という多くの生徒の行動や表情が、色々な場面で目に入ってきます。誰かが言っていましたが、「やり切る!」、明日はこのことばに集約されるのでしょう。