学校長より

伝統を力に、未来を切り拓く                 ―2027年度、創立150周年を迎える  前橋高校

 本校は1877年(明治10年)に創立され、2027年度には150周年の大きな節目を迎えます。これまでの卒業生は約3万7千名を数え、国内外の各界で広く活躍しています。現在は各学年7クラス、全21クラス(定員840名)の生徒が日々切磋琢磨しています。
 校訓である「質実剛健」「気宇雄大」の精神を常に胸に刻み、より良い社会を牽引する人材の育成を目指して、学業はもちろん、部活動や学校行事にも全力で取り組むのが本校の伝統です。
 また、文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受け、前橋高校独自の教育システムとSSHの先進的な取り組みを融合させ、国際的な科学技術人材の育成にも注力しています。
 前橋高校では、高い志を抱き、未来を切り拓こうとする「前高生」を強く応援します。

 

校長 西村 琢巳

卒業式式辞

令和6年度卒業式 式辞 

 本日ここに、同窓会、P T A の両会長様をはじめとする御来賓の方々の御臨席を賜り、第7 7 回卒業証書 授与式を、このように盛大に挙行できますことは、私ども学校関係者にとりまして、この上ない喜びであります。
 また、御列席の御家族の皆様、本日は、誠におめでとうございます。高等学校の3 年間は、自立に向けて心揺れ動く、人生において最も多感な時期であります。そのような中、皆様の深い愛情に支えられ、御子息は、今、心身ともに逞しく、立派に成長し、卒業の時を迎えています。この間、本校が賜りました多大な御支援・御協力に、改めて、厚く御礼申し上げます。  

 ただいま、本校所定の課程を修了し、卒業証書を授与された生徒の皆さん、卒業おめでとう。教職員一同、心から祝福いたします。今、前高での3 年間を終えて、皆さんの胸に去来するのは、どのような思いでしょうか。皆さんは、入学以来、「質実剛健」「気宇雄大」の校訓の下、それぞれの目標に向かって、学業、学校行事、部活動に全力で取り組んできました。私は校長として、一人一人のひたむきな努力の積み重ねを、心から讃えたいと思います。

 3 年間の高校生活のうちには、楽しいことだけではなく、辛いことや大変なことも、たくさんあったと思います。ときには、同級生と意見が衝突したり、友人との人間関係で悩んだりしたこともあったでしょう。また、学習が思うように進まず焦ったり、部活動で悔しい思いをしたりしたかもしれません。しかしながら、それらも、時が過ぎれば、自分を成長させてくれた貴重な経験として、きっと懐かしく思い出されることでしょう。
 本日の卒業式は、皆さんが、慣れ親しんだ学び舎から飛び立ち、それぞれの学業や仕事に、改めて挑戦していくという、節目の式典であります。明日からは、自らの行動に、これまで以上に大きな責任が伴います。物事を自分の頭で考え、判断し、主体的に行動する、自立した社会人として、力強く人生の舵取りをしていってください。
 さて、外に目を向けると、現在、深刻さを増す少子化・高齢化、労働市場の流動性の高まり、競争と分断・対立により混迷するグローバル情勢、自然災害の激甚化、デジタル技術の発展といった、大きな変化があいまって、社会や経済の先行きに対する不確実性が、これまでになく高まっています。これからの日本を担う若者たちは、激しい変化が止まることのない時代を生きることになるでしょう。
 こうした状況を踏まえ、今日は、校長から卒業生に、1 つお願いしておきたいことがあります。前高の生徒たちは、卒業して、どのような進路を選択したとしても、自分が属する組織のリーダーとなることを期待され、その役割を求められる機会が、必ず巡ってきます。その時に、決して、躊躇したり、尻込みしたり、逃げたりしてはいけません。大変なことが分かっていても、苦労することが分かっていても、その役目を積極的に引き受けなさい。外から批判を投げかけるだけの「アウトサイダー」ではなく、実力と品格を兼ね備えた「真のエリート」として、組織を中枢で支えていきなさい。それこそが、前高の教育が常に目指してきたものであり、前高卒業生の責務だと、私は思っています。それぞれが自分の持てる力をフルに発揮し、豊かで持続可能な社会を、自らの手で構築していってください。
 さあ、いよいよ旅立ちの時が近づいてきました。前橋高校は、皆さんの青春の思い出が詰まった故郷として、これからも、この下沖の地に在り続け、皆さんが立派に歩み続けていると信じて、教育の営みを継続してまいります。

 結びに、皆さん一人一人が、母校前高の誇りであり、私にとっては自慢の後輩たちであります。卒業生2 7 5 名の輝かしい前途を祈念し、式辞といたします。


令和7 年3 月3 日
群馬県立前橋高等学校
校長 天野正明

入学式式辞

令和8年度入学式 式辞            

 本日ここに、同窓会長様、PTA会長様、ご来賓の皆様をはじめとし、多くの保護者の皆様のご臨席を賜り、令和八年度群馬県立前橋高等学校の入学式が挙行できますことは、大きな慶びとするところであります。本校の教職員を代表いたしまして、厚く御礼申し上げます。
 ただ今、入学を許可した二百七十九名の新入生の皆さん、入学おめでとう。教職員、在校生一同、心から歓迎します。 また、ご臨席の保護者の皆様におかれましては、今日のこの日を迎えるまでに、ご苦労やご心配、ご心痛が多々あったことと拝察します。ご本人が、ここにめでたく入学式を迎えられたこと、誠におめでとうございます。心からお慶び申し上げます。
 新入生の皆さん、皆さんが高校入試の試練を乗り越え、
この日を迎えることができたのは、もちろん皆さん自身の
努力があってのことです。しかし、その一方でこれまで親
身になって支えてくださった周りの方々の切実な思いがあ
ったことを忘れてはなりません。保護者の方々をはじめとして、お世話になった学校の先生、つらく苦しいときに励ましてくれた友人、先輩など、様々な人々に支えられて今の自分があるはずです。感謝の気持ちを忘れず、謙虚で、思いやりのある高校生になって欲しいと思います。
 新入生の皆さんは、今、前橋高校の生徒として入学し、これから三年間、勉学に励み、部活動や学校行事を謳歌することでしょう。このことは、決して普通のことではありません。世界を見渡して見ましょう。皆さんと同じような教育を受けることができる少年・少女は極限られています。皆さんは豊かな才能を持つと共に、恵まれた存在であることに感謝してほしいと思います。そして、そのことをきちんと自覚し、自分はどうあるべきか考えてほしいと思います。
 今、世界では自国優先主義がはびこり、醜い限りです。これで良い世の中になるのでしょうか。こんな状況だからこそ、皆さんにお願いしたいのは、自分のことだけでなく、広く社会に目を向け、やさしい人になって欲しいということです。やさしい人とはどんな人でしょうか。やさしい人の必要条件の一つを示してみましょう。
 人は、損得で行動をしがちです。他者はさておき、自分に利益があるかのみを考えがちだということです。損得抜きで、人と接し、思いやりをもって行動する視点をもてるかどうか。それが、人のやさしさの必要条件の一つではないかと思っています。
 損得なく、思いやりをもって人と接するためには、どうしたらよいのでしょうか。私は訓練するしかないと思っています。損得による行動は、人間の本能です。人は、本能的に損な行動を避けようとします。しかし、それだけでは、野生の世界と全く変わりません。文化的な人間であればこそ、損得のない、思いやりの行動ができるのだと思います。人であればこそ、訓練によってそういった行動ができると思うのです。訓練といっても難しいことではありません。例えば、友達がころぶ。ああ痛かったろうな、と共感する気持ちを、その都度、自分でつくりあげていきさえすればよいと司馬遼太郎は言います。自分もそう思います。この根っこの感情が自己の中でしっかり根づいていけば、それが人を思いやる気持ちとなり、損得のない、共感の感情が生まれ、正義感や公正性となって、身についていくと思うのです。
 世界が共生するためには、弱肉強食の野生の世界では不可能です。にもかかわらず、世界が自国優先主義に走り、自分の事しか考えない人が多くなっていると思います。自分さえよければよいと考える人が多い世の中だからこそ、皆さんにはそれに抵抗し、共生社会を実現してほしいのです。私も頑張りたいと思います。これからの若い人が、やさしい人として、思いやりの深い社会、多くの人が共生していける社会を作っていくことを期待します。
 そのためにも、生徒諸君は自らが置かれた立場に感謝し、これから始まる学校生活を充実して過ごしてください。学校でしか得られないものが必ずあります。手を抜かず勉学に励み、知識や考え方を習得しましょう。部活動や学校行事に全力で取り組みましょう。よき友人を作りましょう。学校で得た知識や考え方、人間関係が、生徒諸君の度量を大きくし、寛容な人間、やさしい人間になる上で、必ず役立つことになります。生徒諸君の今後の学校生活が充実したものなることを期待しています。
 結びになりますが、ご臨席いただいた同窓会長様、PTA会長様、ご来賓の皆様、並びに保護者の皆様には、今後の生徒達の活動・活躍を温かく見守っていただくとともに、本校教育活動に対する特段のご支援ご協力をお願い申しあげ、式辞といたします。

令和8年4月8日
              群馬県立前橋高等学校 校長 西村 琢巳

 

歴代校長
         
初  代   内 藤 耻 叟 明治14年 2月 ~ 明治16年 9月
第 2代   大 島 貞 益 明治17年 3月 ~ 明治20年 3月
第 3代   岩 島 匡 徴 明治20年12月 ~ 明治25年 3月
第 4代   大 石 保 吉 明治25年 3月 ~ 明治26年 2月
第 5代   山 本 宜 喚 明治26年 2月 ~ 明治27年 2月
第 6代   沢 柳 政太郎 明治28年 2月 ~ 明治30年 4月
第 7代   鈴 木 券太郎 明治30年 5月 ~ 明治33年 2月
第 8代   岡   元 輔 明治33年 5月 ~ 明治40年 3月
第 9代   平 野 象 一 明治40年 4月 ~ 明治42年 2月
第10代   秋 山 恒太郎 明治42年 2月 ~ 明治44年 7月
第11代   福 井 彦次郎 明治44年 7月 ~ 大正 2年 2月
第12代   成 富 信 敬 大正 2年 2月 ~ 大正 7年 4月
第13代   桜 田 広 利 大正 7年 4月 ~ 大正14年 3月
第14代   松 下 雅 雄 大正14年 6月 ~ 昭和10年 8月
第15代   湯 沢 徳 治 昭和10年 8月 ~ 昭和16年10月
第16代   柏 木 広 吉 昭和17年 1月 ~ 昭和21年 3月
第17代   中 村 武 雄 昭和21年 3月 ~ 昭和24年 8月
第18代   大 村 武 男 昭和24年 8月 ~ 昭和30年 3月
第19代   野 村 吉之助 昭和30年 4月 ~ 昭和39年 3月
第20代   持 丸 理喜男 昭和39年 4月 ~ 昭和44年 3月
第21代   小 島 俊 作 昭和44年 4月 ~ 昭和46年 3月
第22代   竹 園   一 昭和46年 4月 ~ 昭和51年 3月
第23代   岡 本 倉 造 昭和51年 4月 ~ 昭和54年 3月
第24代   藤 生 宣 明 昭和54年 4月 ~ 昭和57年 3月
第25代   石 井 信 市 昭和57年 4月 ~ 昭和60年 3月
第26代   網 中 正 昭 昭和60年 4月 ~ 平成 2年 3月
第27代   清 水 健 二 平成 2年 4月 ~ 平成 4年 3月
第28代   由 良   智 平成 4年 4月 ~ 平成 7年 3月
第29代   樽 井   哲 平成 7年 4月 ~ 平成10年 3月
第30代   田 村   功 平成10年 4月 ~ 平成12年 3月
第31代   中 山   傑 平成12年 4月 ~ 平成14年 3月
第32代   本 多 嘉 実 平成14年 4月 ~ 平成16年 3月
第33代   坂 爪 睦 郎 平成16年 4月 ~ 平成18年 3月
第34代   野 村 直 正 平成18年 4月 ~ 平成22年 3月
第35代   吉 野   勉 平成22年 4月 ~ 平成24年 3月
第36代   小笠原 祐 治 平成24年 4月 ~ 平成27年 3月
第37代   鵜生川 隆 之 平成27年 4月 ~ 平成29年 3月

第38代

 

大 栗 勇 一

平成29年 4月

~ 令和 2年 3月

第39代

 

二 渡 諭 司 

令和 2年 4月

~ 令和 6年 3月

第40代

 

天 野 正 明

令和 6年 4月

~ 令和 8年

3月

第41代

 

西 村 琢 巳

令和 8年 4

~ 現在