群馬県立前橋高等学校
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今月の前高
Oxbridge研修2019報告④
◆現地第4日目:3月16日(土)
<Berkshire College出発>
<ケンブリッジでの研修> ・・いたるところこのような街並みです。
<ケンブリッジでの研修 学生とのツアー>
<ケンブリッジ生とのセッション>
<ミーティングの様子>
以下、現地四日目の報告です。
朝7時30分、本日も指定時刻前に全員の点呼完了。週末であること(大学カフェの休日運営スケジュール)、そしてバス出発時刻の都合から、朝食にかけられる時間は“20分“という前日のアナウンスに、むしろ食べられなくなる・・という危機感からの素早い集合であった生徒も数名(笑)おったようです。理由はともあれ、元気に顔を見せてくれたことは、本当に何よりです。生徒たちの自己管理・体調管理には我々からも感謝をしつつ8時ちょうど、後半戦の舞台となる「Cambridge」へ向けて、バスは走りだしました。
出発前、お世話になったディレクターのAuriol(最後まで、誰もしっかり発音できませんでした・・)、アクティビティー担当でいつも付き添ってくれた(後半も帯同してくれます)Oliver、そして父親のようにいつも生徒たちの様子をあたたかく見守っていただき、毎晩エネルギッシュな英語レッスンを通して生徒への熱いメッセージとエールをなげかけてくれたChrisに対し、生徒を代表して2年生阿部くんより感謝の挨拶がありました。
2時間弱の移動ののち、バスはケンブリッジエリア(カレッジの多くが所在する中心部からは徒歩15分ほど)のKaetsu Educational & Cultural Centreに到着。出迎えていただいた我々のケアを担当いただくPeterさんよりWelcomeの挨拶と簡単な施設紹介をいただくと、早速にケンブリッジ中心部へと徒歩にて出発いたしました。
Kaetsu(嘉悦)教育文化センターは、教育プロジェクト、国際会議、コンサートや公演、展覧会など、多目的な利用と、日英の教育・文化交流の場を主目的(※当センターWEBページより引用)して、1994年ケンブリッジ大学群の一つであるマレイ・エドワーズ・カレッジ敷地内に建てられました。
ケンブリッジエリア中心部指定場所に到着すると、すでに5名の学生が我々を待っていてくれました。イタリアやフランス、ベルギーなど、出身国もさまざま、これまで出会った人たち同様に、彼らの素敵な笑顔とフレンドリーさは、生徒たちの緊張も和らげてくれたようでした。各グループ内にて相互に自己紹介を行うとすぐ、まさに映画の撮影セットにいるような街並みのなか、カレッジ見学へと出発いたしました。
2019年のTimes HigherEducation World University Rankingsでは第2位、言うまでもなくオックスフォードと双肩する英国が誇る世界トップレベルの大学です。オックスフォード同様にイギリス伝統のカレッジ制(31のカレッジで形成)を採用しており、各カレッジでは「スーパービジョン(Supervision)」と呼ばれる少人数制の授業が行われ、高い教育レベル・質を保っているとのことでした。ケンブリッジでもっとも美しいカレッジとしても有名な「クイーンズ・カレッジ(1448年にヘンリー6世の王妃が設立)」、敷地内にある幾何学的なデザインが美しい「数学橋」も観光名所です。1546年にヘンリー8世設立、アイザック・ニュートンが学び、そしてノーベル賞受賞者を最も多く輩出していることで有名な「トリニティ・カレッジ(残念ながら万有引力の法則を発見するヒントになったりんごの木の子孫は見られませんでした。)」など、学生の説明からうかがう歴史や背景だけでも圧倒されるに十分でしたが、美しく、カレッジごとに特徴的な建築様式、外観、その佇まい全体の荘厳さにまさに目を奪われながらの約1時間、大学生の説明にもしっかりと耳を傾け、時折質問もトライしながらのキャンパスツアーはあっという間に終了となりました。
手配された昼食(サンドイッチ等の軽食)をさらっと流し込むと、生徒たちの多く(やはり理系の生徒ですね)が楽しみにしている「Cambridge Science Festival」へ。今年は3月11日(月)~24日(日)の約2週間開催、ケンブリッジ市内いたるところに設置されたブースにて、参加型化学実験を楽しく体験させてくれるイベントです。ガイドさんからの諸注意とオススメブース情報を入手すると、経路を確認、研修前に調べた情報を加味しつつ、ケンブリッジの街に散っていきました。ケンブリッジ大学のカレッジや関連校で大学教授の講義を聴講したり、機械工学物を組立てたり、科学の実験を体験する事ができる(※内容によって事前予約要)このフェスティバルですが、ここ数年はブースの多くが大学キャンパス内から市街地域に移動され、それにともない、対象年齢が下がっているようです。より若い年齢、子供たちに科学の楽しさを!ということが一番の目的となっていると思いますが、戻ってきた生徒たちからも、「楽しかったけれど・・」というコメントも少なくなかったようでした。ともあれ、ケンブリッジでの贅沢な一日は素晴らしいお土産となったことでしょう。数時間歩き回ったはずですが、その足取りは軽快に、宿舎へと戻りました。
18時、夕食会場に入ると、“カレー”(・・なんと素敵な響きでしょうか)が準備されていました。当センターには、日本人の厨房スタッフ数名が働いていらっしゃり、生徒たちのためにと特別メニューをふるまっていただいたとのことでした。当然テンションの上がる生徒たち(そしてもちろん大人も)、Berkshireでのある意味“忍耐”生活との違いに、むしろ懐かしさすら感じながら、束の間懐かしい味に舌鼓を打ちました。
さて、食事を楽しんだのち、すぐに夜のセッションが始まりました。来てくれたのは、Danielくんと、Maggieさん、もう1名参加予定の学生が研究の都合にて急遽来られなくなったのは残念でしたが、明日から二日間実施する後半のハイライトプログラム「Empowerment」への準備として、Q&Aでの相互理解(アイスブレイク)、Empowermentプログラムの目的や大まかな進行について、およそ1時間のセッションを行いました。夕食も共にとってくれた彼ら二人は、明日からのメインセッションにも参加してくれます。
さて、本日のプログラム終了後、ミーティングの時間を設けました。振返り、明日以降への準備、あるいは皆での討議など、解散前のおよそ1時間は、生徒たち自身で使うことができる(研修として皆が意義あるものにすること共有認識)こと、昨日になげかけておりました。議題は、夕食後のセッションの最後に議論が生じた「前高生によるプレゼン」についてです。本プレゼンを実施する理由、目的(UCLでのセッションにお越しいただいた岡本氏の言葉をお借りすれば『本質』は・・)について、生き様研修としての本研修の意義含めて深く考えてもらうために、なげかけさせていただきました。小林(ゆ)くんの意見(→日本で準備したプレゼンは、今回実施せず、むしろケンブリッジ生徒のセッションの時間にあて、より充実させたい)を皮切りに、多くの意見(同意、反対)が繰り返し交わされ、到底時間が足りなくなるであろうことは想定通り、決定は明日となりましたが、彼らそれぞれのことばに“思い”であるとか、“熱意”、が感じられたことが、ひいては本研修への意識を更に高める意味で、この時間の一番の意義であった、と感じました。しかし、苦言を呈してしまうようですが、この時間を何に使いたいか、使うべきか、事前の相談や生徒同士の話もなかったことは残念ではありました。とはいえ、何かが進む機会になったこと期待します。
Oxbridge研修2019報告③
◆現地第3日目:3月15日(金)
<オックスフォード大学群見学 クライストチャーチ・カレッジ前にて>
<オックスフォード大学群見学>
<オックスフォード大学 学生とのセッション>
<夕食後の英語クラス Chris先生による 3/14&3/15>
以下、現地三日目の報告です。
7時50分の指定時刻前、余裕を持って全員が集合。本日も元気に朝食を摂り、研修がスタートいたしました。6時前、朝早くから物音が聞こえるなと思っておりましたが、数名の生徒たちはスペイン生徒たちの出発の見送りに行ったとのこと(時差ボケで毎日5時前に目を覚まして・・という生徒も多く、活動を始めるにむしろちょうどよかったようでした)。
さて、朝食を食べるとすぐにバスに乗り込み、オックスフォードへと出発。38の独立したカレッジ(加えて6つのホール)から構成される同大学は、現存する大学では世界で3番目、イギリス国内はもちろんですが英語圏で最も古い大学です。25万人を超える卒業生の中には、26人のノーベル賞受賞者、100人以上のオリンピックメダリストも輩出。歴代イギリス首相の内なんと26人が同大学を卒業しているとのことでした。ここ数年、日本の大学ランクの動向でも注目を集めている世界大学ランキング(※Times Higher Education17-19)にて、3年連続してNo.1の評価を得るなど、もう一つの名門ケンブリッジ大学とともに、言うまでもないですが世界トップの大学です。
ドイツとチェコ出身の2名の現役学生に迎えられ、大学概要の説明が終わるとすぐにキャンパスツアーへ出発。ほぼ街全体がキャンパスというような広大なエリアに点在する38のカレッジのうち、数か所のカレッジやホール、図書館などを2時間ほどにわたり案内いただきました。哲学者ジョン・ロック、「不思議の国のアリス」の作者ルイス・キャロルなどが教鞭をとり、アインシュタインも一時期学んでいた、恐らく最も有名な「クライストチャーチ・カレッジ」(※ハリーポッターの撮影に使われた、ダイニング・ホールと階段がある)、オックスフォード最古のカレッジを争う3校の一つ「マートン・カレッジ」、ヒース元イギリス首相、皇太子妃雅子様、マイケル・サンデル教授などが学んだ、やはり最古を争う3校の一つである「ベリオール・カレッジ」、卒業式や大学の公式行事の多くが行われる「シェルドニアン・シアター」など、その歴史と重厚なたたずまいに圧倒され、終始感嘆の声をもらしつつ、カメラを押す手は止まることがありませんでした(大丈夫です、学生ガイドの話にもしっかりとくらいついていました)。
合計8名(上記ガイドしてくれた学生2名含め)の学生の中には、3名の日本人、そしてなんと皆の先輩(前橋高校出身)がいらっしゃったのです。急遽参加が確定したため、我々も事前情報なく、また当の本人もまさにセッションをはじめたその場で我々が前高であることを理解するというこの上ないサプライズも生徒たちのモチベーションを更に高めたことは言うまでもありません。日本人の学生(3名)だけでなく、他2名も流暢な日本語を話すことができたのですが、前高生は終始全員が英語での質問(なげかけ)を貫いていました。深まる質問や学生からの丁寧なアドバイスにおいては、時折日本語を交えて話していただけたことで、その理解度、インパクトはより強いものとなったと感じますし、むしろ非常に有難いものでした。終了後の生徒たちの興奮冷めやらぬ表情、解散ぎりぎりまで学生に質問とアドバイスを求め、半ば引き離されるように会場から連れ出された(バス手配の時間から我々も止む無く・・であること、一応お伝えさせていただきます)多くの生徒の姿に、昨日のゲストセッション同様、心ゆさぶられる時間であったことを、感じました。また、これも昨日同様ですが、誰かの質問にのるだけ、聞くだけ、自分からのなげかけが少ない、あるいはできないことへの葛藤と焦りの様子も垣間見え、全員にとって有意義ではあったことは間違いないですが、ある意味「自分自身」を見つめる機会にもなったはずです。その後、わずかな時間でしたが、しっかりと大学ブックストアにてお目当てのグッズを手にし、更に満足の表情を浮かべてバスへ。一路Berkshire Collegeへと出発いたしました。
さて、夜のセッション(昨日、本日ともにChris先生によるスピーキング&コミュニケーション・トレーニングを実施)の後、いよいよ明日からはCambridgeへ研修の舞台を移すこともあり、折り返しの重要なタイミングとして、ミーティングを実施しました。遅刻や怠慢な行動、そして大きな体調不良もなく、しっかりと自己管理をしていることは、彼らが意識高く常に集中して日々の研修に臨んでいる証でありますが、一方で与えられた研修プラン、時間をなんとなくこなしているような、停滞感のようなものを感じてもおりました。もちろん、本日午後のセッションで記載したように、個々に頑張っています。しかし、校長先生の言葉にありました「日々(高く)設定した目標と、それを達成する(成長への)アクション」、そして「貪欲に」・・。特に後者について、本来できるレベルのことをやって満足していないか、設定したレベルはそれでいいのか、を皆でそして個々に問い直す時間に・・というのが会設定の理由でした。その後、ミーティングの進行は生徒にまかせ、40分ほどと十分ではなかったかもしれませんが、チームの仲間にチャンスを創出してもらった自分、積極的と言いながら程遠い自分の行動への言及、一方で多くのゲストとのセッションから得た強烈なモチベーションを必ず行動に変える、明日からより高いレベルを意識、など互いの意見から現状の自分を確認し、後半に向け、そして研修後に向けて、思いを強くする機会になったのではないかと感じます。
Oxbridge研修2019報告②
◆現地第2日目:3月14日(木)
<ロンドン市内見学 バッキンガム宮殿>
<ロンドン市内見学 トラファルガー広場>
<ロンドン市内見学 大英博物館>
<UCLキャンパスにて 紅林先生、岡本氏とともに>
<UCLでの講演会>
<夕食時の様子 スペイン生徒たちとの交流>
以下、現地二日目の報告です。
朝7時40分、全員元気に朝食会場に集合。8時30分のバス出発予定にて、また長時間のフライトの疲れから初日の万一を考慮し余裕を持って(朝食開始の20分前)の集合といたしましたが、心配には及ばず皆5分前には元気な顔を見せてくれました。
イギリスならではのこんがりとかために焼いた薄いスライスのトーストとシリアル、スクランブルエッグとジュースをながしこみ、8時30分過ぎ、バスにてロンドン市内へと出発いたしました。
ある程度想定はしていたものの、やはり世界に誇る巨大都市ロンドン。渋滞税(TrafficCongestion Charge)のシステム導入後は、かなり緩和されたと言われるものの、やはり市内へと近づくに連れひどくなる渋滞に巻き込まれながら、およそ45分ほどの遅れにて最初の見学地「バッキンガム宮殿」に到着。エリザベス女王がいらっしゃる(サインである旗が掲揚)ことを聞き、何となくの感嘆の声を挙げつつ、徒歩にて次の目的地へ。レンガや石造りの歴史ある重厚な建物群に圧倒されつつ、時折見える石畳や美しい都市公園、横を歩く馬車、ダブルデッカーバスや名物ロンドンタクシーなど、まさにイメージ通りのロンドンの景色に目を奪われつつ歩を進めると、ほどなくしてウェストミンスター寺院が見えてきました。そして、その奥にはロンドンのシンボルと言えるでしょう、英国国会議事堂の大時計(ビッグベン)が・・しかし、21年までの改修工事にてその姿は残念ながら見えず、教科書に出ている写真のイメージを重ねあわせながらさらに歩を進めました。首相官邸(ダウニング10番街)、外務省を過ぎ、ロンドンアイやテムズ側を遠くに眺めつつ、次の見学地「トラファルガー広場」へ。バス降車時点では青空が顔を覗かせ、あたたかさすら感じてまさに「意気揚々」と歩をすすめるうち、冷ややかな風とともに小雨がぱらぱらと・・程なくして小型の台風かと思うぐらいの風と強い雨に傘も役に立たないほどに。しかし、トラファルガー広場に到着後、バスを待つ間には、なんと空一面の青空に。これもイギリス(ロンドン)ならでの体験でしょう、ロンドン塔、セントポール教会は残念ながら立ち寄れませんでしたが、むしろロンドン市内散策に印象を残してくれました。
さて、バスの車内にてまさに流し込むように昼食(サンドイッチ等の弁当)を取ったのち、バスは大英博物館へ。およそ700万点以上を収蔵(うち常設展示は15万点ほど)するとされる、まさに世界トップクラスの規模を誇る当博物館では、とくに展示が充実しているとされる古代エジプトや古代ギリシャ、ローマ時代を中心に、ロゼッタストーンやミイラに代表される考古学的に貴重な出土品、美術品、そして忘れてはならないミュージアムショップでの買い物、と与えられた1時間30分では膨大な展示物のほんの一部を垣間見る程度ですが、生徒それぞれ楽しみにしているフロア、展示物へとまさに一目散でした。
その後、博物館から10分ほど歩き、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(University College London:UCL)へと向かいました。出迎えていただいたのは、ケンブリッジ大学にて物理学博士号取得後、ここUCL電子工学科にて講師として教鞭をとられている紅林先生、そして同じくケンブリッジ大学にて物理学博士号取得後、オクスフォードでは日本語学修士号取得、現在は地元鹿児島にて起業家(NPO法人「Glocal Academy」設立)として活躍をされている岡本先生、昨年に引き続き両名にお越しいただくことができました。
紅林先生からは、ご自身の決して優等生ではなかったと仰る高校時代までのご自分、さらには大学受験の失敗(決してそうではないとは思いますが、あくまでご自身の当時の目的からのコメントです)や、さらに道を見失いかけていた大学時代への言及から現在に至るまで、大きなターニングポイントとなる数々のアクションや当時の考え方は、これから受験と進路を考える生徒たちにはとても大きなアドバイスになったことでしょう。同時に、経験した失敗や後悔、そしてその背景にあった数々の挑戦、「Comfort Zone」から飛び出すことの意義について、「成長」のことばとともに投げかけていただいた時には、生徒諸君の受験や将来だけでなく、まさに今参加している研修の意義、そして初日を終えた自分自身のアクションについて考える機会になったものと感じます。到底本報告書で書ききれるものではありませんが、強く印象に残ったことばの一つとして、「Why do we have to hire you?」を挙げさせていただきます。ご自身、現在に至るまでのチャレンジと挫折が成長の糧として強調され、ケンブリッジ卒業と現職への誇りを伝えていただけた一方、「肩書」は何の意味もないと断言。真意は、「あなたは今何ができるのか?」と問われたとき、なんと答えらえるだろうか。「リスクを恐れてあるいは結果を想定して何もしないことが最大のリスク」、「困難であっても、成長や挑戦の選択肢を常に選ぶ自分になってほしい・・」とのことばもいただいたのち、生徒たちの雰囲気がぐっと変わったように感じました。
すでにおなかいっぱいというほどの御馳走(語弊がありましたら申し訳ありません)でしたが、まだまだ続きます。紅林先生からは、ご経験からの生徒目線でのアドバイスを多くいただいた一方、岡本氏からは、若くしてビジネスの第一線で活躍されている視点・考え方から、これからの社会と必要な人材(資質)、そして自分自身で道を拓くための大きなヒントと強烈な後押しをいただいた、というような時間であったと感じます。まず、慶応大学、同大学大学院博士課程卒業、そしてケンブリッジ大学博士課程、オックスフォード大学での研究過程を経て、と誰もが憧れるような肩書きからは、活躍の場はここイギリス、いや世界をまたにかけて・・(小職の稚拙の考えですが)、しかし敢えて地元鹿児島選んだとのことでした。理由は、“誰かがやっていないことに敢えて挑戦する”という強烈に志の高いポリシーの元、「世界のどこにいても、世界にインパクトを与えることができる」ということばに生徒たちの視線はさらに上がり、一気に前のめりになったと感じました。現在代表を務めるNPO法人では、「社会や学術における諸課題を研究的手法を用いて解決する事を目的とし、後進の育成やそれらの課題に取り組む個人及び企業・団体支援<東洋経済 ONLINE本人記載のプロフィールより>」を目的に、精力的に活動。一つのハイライトとして、国連担当官、UCLの副学長はじめ、高等教育、公的機関、民間企業の有識者等内外から多くのゲストを招き、地元鹿児島で毎年開催(今年第4回)を数える「高校生国際シンポジウム」での精力的、かつ明確な目的と使命を掲げた、青少年育成への思いとその活動が印象的でした。本日のセッションでなげかけられた右記テーマ(※いずれも東洋経済 ONLINE 2015~16年投稿記事)「日本は“格差社会”である前に“階級社会”だ」、「日本の大学入試改革は、なぜ迷走するのか具体性のない“マジックワード”は危ない」、「日本に足りないのは“ローカル”エリートだ!グローバル『以前』の"エリート"の条件」をディスカッションのネタに、生徒へたたみかけるような質問、意見を求めつつセッションは進められていきました。岡本氏のバイタリティ溢れる話しぶりと、何より熱意に、いつしか、生徒たちもこの二日間で見せたことのないような雰囲気(熱気に近いでしょうか)を帯びてきました。
到底まとめきれるものではないのですが(すみません、、まとまらないにもほどがありますが・・)、上記投げかけの本質は、目の前や表層の現象だけにとらわれず真意(原理)を追求できる人になってほしい(中高校時代の「探究活動」の重要性と目的誤解への懸念から)という彼の思いでした。また、同様に「本質」という観点から、英語を話せる力はもちろん大事だが、日本語ですら話せるものがないのに英語を学ぶとは・・?と、まさに本研修でも他国の方と対峙する際に強烈に感じている、突きつけられていること、海外での場面のみならず、これからの学習全てにおいても考えさせることばであったと感じます。
両ゲストによるセッション時間およそ2時間30分、まさにあっという間ではあったものの、生徒個々に強烈なインパクト、自分を変える何か「ヒント」のようなものを得た時間となったのではと強く感じます。
夕食時間は、スペインからの生徒たち(本日が最後の滞在です)とともに、ピザを楽しみました。いつしか、前橋高校生徒からのキーボード演奏やマジックやジャグリング披露、お土産等を介しての文化紹介のスペースに、意欲的に関わろうとする姿は昨日とは別グループのような雰囲気にも感じました。また一方では、そのながれに入れない姿数名も、すでに周囲との差への焦り、自分自身への葛藤など、見えてきているようです。
Oxbridge研修2019報告①
◆現地第1日目:3月13日(水)
※時間表記はすべて現地時間
06:00 学校出発
12:35 成田空港出発
✈ ✈ ✈
15:55 ロンドン(ヒースロー空港)着
17:50 研修施設(Berkshire College)到着
18:30 夕食
20:00 アクティビティ
22:00 翌日の確認ののち、解散
ー(スペインからの生徒との合同)
<成田空港にて>
<現地空港到着>
<プログラム担当者「Chris先生」の出迎え>
<スペイン生徒たちとの交流>
以下、現地から1日目の報告です。
夜もあけやらぬ早朝よりお越しいただいた保護者様にお見送りいただき、そして校長先生はじめ、諸先生方の大きな期待のなか、今年度のOxbridge研修参加者27名を乗せたバスは、一路成田空港へと出発いたしました。
第5回を迎える本研修の変わらぬテーマとなっている“生き様研修”、具体的には「自分自身を深く見つめ」、「リーダーとしての自覚と成長(各個人の)」、「同時にチームとしての成長」を、事前の説明会でも大きな期待としていただきました。そしてこれらを達成するために、校長先生からなげかけられた「貪欲さ」と「個々のテーマ設定とアクション」、代表生徒挨拶にその場で名乗りを上げてくれた星野君のことばからはそれらを高いレベルで達成する気概が感じられました。
成田まではのんびりと・・と思うのも束の間、中村先生からは早速に負荷がかけられ、英語による生徒同士のセッション(自己紹介にはじまり、学校や地域アピール)、個々の目標発表等、空港までのおよそ3時間は機運を高めるに十分、いや十二分、まさにあっという間の到着となりました。
成田空港到着後、順調に手続きを終えた生徒たちを乗せたブリティッシュ・エアウェイズ機は、大きな期待と決意、そして少しの不安もあるでしょう、27名のそれぞれの思いとともに、定刻の12時35分いざイギリスへと出発いたしました。
さて、およそ12時間の長いフライトののち、現地時間の15時55分、無事にロンドン・ヒースロー空港に到着。成田出発時同様、幸運にもその後の諸手続きも順調に進み、およそ1時間20分後にはバスに乗り込み、いざ研修地(Berkshire College)へと出発いたしました。イギリスでは珍しいと言えるくらいの青空の出迎えと穏やかな気温に、まさに意気揚々と言った様子で乗り込んだ生徒たち、阿部くんからの英語でのスピーチ(ガイドさんと、ドライバーさんへの挨拶)にはじまり、その後もガイドさんの話に皆熱心に聞き入り、美しくのどかな車窓の風景、時折見える遠くの古城にイギリスを感じつつ、それぞれに気持ちを高めていたようです。
18時前、空港から西部へおよそ40分程度、のどかなエリアに位置するBerkshire Collegeに無事到着。担当者の出迎えを受けると、早速に夕食(サンドイッチ)が準備されました。降機間際に食べた機内食が影響してか、男子校らしからぬ小食ぶりでしたが、日本とは異なる味わい(なかには?というものも・・)を楽しんでいたようです。
すでに週明けよりスペインからの生徒40名(12~13歳程度)が滞在しており、夕食後は急遽彼らとの交流会をセッティング。星野君からの代表挨拶とそれにこたえてくれたスペイン生徒からのコメント(ともに英語)に始まり、1時間ほどでしたが、アクティブなゲーム等を通じての相互交流の機会に、そして時差による眠気を刺激し、むしろ長時間のフライトによる疲労を癒すにはちょうどいい運動にもなったようです。
前橋高校生徒に比べれば当然見た目やふるまいは幼い彼らですが、全員が流暢な英語を話す彼らがいたるところで終始アクティビティーをリード。一見楽しんでいたようですが、終了後の前橋高生徒からのコメント(本日のフィードバック)では、彼らの英語力の高さはもちろん、それ以上に積極性(むしろ、“energetic“がふさわしいです)への言及がありました。同時に聞き取れなかった、あるいは引っ張られている状況の自分(ほぼ前橋高生徒全員)の英語力不足認識も当然あったのでしょうし、しかしこの研修ではとにかく臆せず前に出ること、アクションをしなければ、、とのコメントが印象的でした。また、日本出発からこれまで、代表挨拶やコメントを求められる場面では、いつも同一生徒(星野君ですね)がいつしか当たり前に。皆がどう思っているのか本日は何も言わず見ておりましたが、「手を挙げられない自分(たち)、まかせてしまっている自分(たち)・・」、これについての言及があったことでは、スペイン生徒たちとの交流が「楽しい」だけでない意義があったものと、嬉しく感じました。
翌日の連絡事項を伝え、22時前に解散となったものの、ベッドが足りていない、トイレが流れない(複数回)、シャワーが途中で止まる、しまいにはシャワー利用可能時間を越えて注意を受ける(交渉して延ばしてもらいましたが)という早速の理不尽(ほぼ予想されていましたが)、イギリス初日の洗礼を受けつつ、本日のプログラムが終了となりました。これからの一週間、時に起こる理不尽に対して臨機応変な思考と対応が各人に求められ、ひいては多くのチャンスを作る(失う)のも自分であること、突きつけられていくことでしょう。我々は安全な環境提供(管理)と合わせて、彼らの行動をしっかり見守っていきたいと思います。
進路講演会(1・2年生)
・奨学金のページを更新しました。(11/15)
・荒天等時の基本的な対応について掲載しました。(8/29)
現在、緊急連絡はありません。
※夏期補習Ⅱ期の日程に誤りがありました。正しくは7/28(日)~8/1(木)の連続5日間です。また、高校入試に伴う家庭学習の日程を追記しました。
今月の前高
第78回定期戦
9月20日(金)に高崎高校との定期戦が行われました。
結果は、99 対 72(一般57対30、部42対42) で9大会ぶりに勝利しました。
実行委員を中心に、3年生は定期戦の勝利へ向けて、1,2年生を鼓舞し、導きながら準備を進めてくれました。定期戦に対する熱意と伝統をつなぎ、来年も勝利できるよう努力を続けていきます。
凱旋歌を全校生徒で歌っている様子を本校Instagramにアップしてありますので、ご覧ください。
第60回優曇華
7月20日(土)に、ベイシア文化ホールにおいて第60回優曇華が開催されました。
優曇華は吹奏楽部、音楽部、ギター・マンドリン部の音楽3部合同の演奏会で、大道芸部と演劇部、そして生徒会本部と学芸委員、応援団の協力により運営しています。約1,000名のお客さんに来場頂き、盛大に開催することができました。ありがとうございました。
↑大道芸部
↑ギター・マンドリン部
↑音楽部
↑吹奏楽部
サイエンスダイアログ
7/18(木)に東京大学大学院薬学系研究科のDr.YiYang様を講師としてお迎えして、サイエンスダイアログを実施しました。
講義は自然界に存在する天然物と医薬品に関することで、全て英語で行われました。参加した生徒からは「初めての英語による講演だったが、とても面白かった。」や「自分の力不足で聞き取れない部分があったが、Scienceの魅力を教えて頂き、未来への視野を広げることができた。」などの感想が寄せられました。
サイエンスダイアログは日本学術振興会が実施している事業の一つで、世界各国より日本の大学・研究機関等へ研究のために滞在している優秀な若手外国人研究者を、講師として高等学校等に派遣し、自身の研究や出身国に関する講義を英語で行うプログラムです。
SSH講演会
7月11日(木)の放課後に1・2年生を対象とした第1回SSH講演会が行われました。生徒は7つの講演と1つの講座(医療問題勉強会)の中から1つを選択し、受講をしました。
SSH講演会は昨年度まで実施していた土曜ALに代わって、大学、研究施設、及び地域貢献に向けた研究や活動を行っている地方公共団体や民間企業の方から講義を受けることで、生徒の探究的な学びや進路選択の一助とし、各自の課題研究において、より明確な目的意識の向上を図ることを目的に今年度より実施することになりました。
多方面で活躍する講師の先生方からの話に多くの生徒が聞き入っていました。第2回は9月25日に実施予定です。
校内競技大会
7月3日(水)夏季校内競技大会の本戦が行われました。
綱引き、玉入れ、ソフトボール、バスケットボールなど8種目(1年のみバレーボールを実施し9種目)の競技をクラス対抗戦で実施し大いに盛り上がりました。各学年の上位3クラスは下記の通りとなりました。
1位 3年7組, 2年1組, 1年7組
2位 3年6組, 2年3組, 1年1組
3位 3年1組, 2年2組と2年6組, 1年5組
動画を本校Instagramにアップしてありますので、ご覧ください。
なお、1,2年生は3月に行われる春季校内競技大会の結果と総合して最終的な順位を決定します。